One day trip with the Jaguar S-Type.
当り前に忙しい毎日から飛び出したかった男3人。

微妙に遠くて微妙に疲れない(ハズの)距離を、あれこれ模索した結果、つくばの街まではるばる蕎麦を求めて旅立つことに。

取り敢えずのドロップポイントは、『そば処 椿野』。
地元産の玄そばを用いつつ、辛口ながらもまろやかな味わい、と評判のつゆも魅力だという新手の本格派。
なんでも越谷にあった(店主急逝)伝説の蕎麦屋、『本宮』の流儀を受け継ぐ若手職人が店主ということだった。

まぁ、色々とあって、お昼のラストオーダーの90分前に辿り着く。
黒塗りの三角屋根の建物は、リゾートにあるアクセサリー屋風情だ。
ガラガラと音を立てる引き戸、ではなく、チャリンと上品な音色を響かせるベル付きのドアを開くと、意外にも奥行きの短い景色。
突き当たりまで行くと、右手に向かってL字型に座敷が広がっていて、なるほどそうかと気付く。
テーブル席、カウンター、座敷と、様々な客層に柔軟に対応しようとの考えか。

さて、肝心のお蕎麦だが、待てども待てどもなかなか来ない。
・・・というのは期待が大きくて単に待ち遠しかっただけだろう。
食べ終わって時計を見ると、大して時間は進んでいなかったのだ。
美味しい、本当に美味しい天麩羅でお腹を準備させながら待っていると、やって来ました、『合い盛り』が。
どっちも十割なのだが、片や殻むき、もう一方は、きしめん調の太打ち玄そば仕様。
見た目にも柔らかそうな繊細そうな薄色の細打ちを口に運んでみたとたん、驚愕のコシの強さにノックアウト!
「(これで十割か?)」のまま、2秒以上は続いた思考停止。
たとえ目隠しされようが違う場所で出されようが、ここまで違えば只者でないことは明白。
13時を過ぎてなお、(かろうじて満席にはならずとも)客は常に入れ替わっていたこのお店、地元での人気を着実に上げてきているという話を証明しているかに思えた。

さて、切れ者の友人所有の、S-TYPEのステアリングを握る機会にも恵まれた今回の旅。
お蕎麦も筑波山も良かったが、やはりこの類い稀なクルーザーをコントロールする悦びは至福の体験であった。
オーナーは謙遜してか、クラウンなどには乗り心地で負ける、などと申しておった。
・・・が、個人タクシースペシャルなルーズシートとは一線を画す巨大なシート、そして広大なダッシュ下空間が用意されたこのドライーバーズセダンは、スムーズで確実なインターフェイスがそれを操る者を幸せにする力を持っている。

世界が違うのだ。

確かに庶民向けスーパーの駐車場では居心地が悪いサイズだが、ひとたびハイウェイに飛び出せば安心してペースを上げられる素晴らしい操作感覚。まるで運転が上手くなったかの様に錯覚した。

百何十万も出せる余裕があるなら、新車シンシャと騒がずに、ぜひこのようなスーパーバリューのプレ・オウンドカーを検討していただきたいものだ。

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