開演1時間前、横浜BLITZの駐車場は上の方に少しだけ空きがあった。

建物の裏手のコーヒーショップで一息ついてから会場に。

わりと広いステージには、中央が1段高くなっていてドラマー用の三脚付きの丸椅子が置いてある。

それ以外、一切なにも無いのは、ここに来ている人々(意外にも20代以下が多い!)の目には、ちゃんと当り前の光景として映っている。

電源が無くてもリハーサルできるスーパーバンドのライブセットだが、スピーカー設備はしっかり豪華。重厚なBass音を期待できそうだ。

さぁ、客電が落ちてスモークが出てきた。いよいよ始まる。

まず一人、そして二人目。まだどんな曲になるのか判らない。

`GYUUooN’

三人目・・・もうこれで帰ってもいいと思った。ディストーションギターのカッティングだ。

そのようにして、7人が揃っていったのだったが、あの丸椅子、『ドラマー』のウォーレンがそこに座って、右手を振り回した途端、目の前にはマイクロソフトのCMよろしく、白い点線でいっきにシンバルやスネアやキックドラムが、ありありと『見えて』くるのだ。
シンバルを一気にクラッシュさせた時のあの音、レコードで聴いていた音よりも格段に良かった。

「あの音は本当に出ているのか?」
「この目で見て確かめるまでは、絶対に信じられない。」

という思いが交錯して、聴くたびにかえってストレスを感じてしまうという悪循環が、このグループが飛躍できないでいる要因なのではないか。

だが、こうして私は全てを受け止めることができて、100%ファンになることができた。

もう東京での公演はないが、月曜、火曜が大阪、水曜、木曜が名古屋のブルーノートでのステージとなる。
チケットは残っているのだろうか?
ぜひ、彼らのステージに出向いていただいて、この時代に生きていることの幸運を感じていただきたいと心より思う。

途中、もともと昔はひとりにひとつずつのマイクなんかなくて、2本のマイクのまわりに集まってみんなで声を出していた、という状況の再現で何曲か演ってくれた。

マイクスタンドのてっぺんに、マイクをV字型に配してメンバーが半円状に集まる。
ひとりひとりのマイクまでの距離は1m以上。
しかし、驚いたのは彼らの声量。
いつものエフェクトサウンドが、しっかりと聴こえてくる。
口元で小細工をして出してるだけではないのだ。

トロンボーン、ハーモニカ、スクラッチ、はたまたストレートなヴォーカルサウンドにいたるまで、その魅力と素晴らしさを挙げればキリがないけれど、彼らを間近で体験したのなら、これからも彼らのことを周りに伝え続けたいと考えるのは、私だけではないだろう。

なにしろ、

驚嘆

混乱

笑うしかない、しかも大笑い。

なんだよ〜っ、今のなんだよ〜っ!

納得

感動。

ウォーッ!

イェーッ!

・・・という感じは、めったに味わえるものではないのだから。

※参考
音楽評論家による同日のライブ評。
http://blog.soulsearchin.com/archives/001126.html

公式ページ
http://www.toshiba-emi.co.jp/reservoir/artists/international/naturally/

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